NIPPONSAN出展者インタビューまくらのキタムラ:世界の人に快眠を

NY NOW2018年8月の展示会まであと一ヶ月。今回はこの夏で4回目の出展となる「まくらのキタムラ」の北村圭介社長へのインタビューをお届けします。
愛知県にて、大正12年(1923年)創業の枕の専門メーカー。「まくらのキタムラ」ブランドで国内外へ高機能な快眠枕を提供しています。

NIPPONSANへの出展は、現在北村氏自身が代表理事を務めるNPOメイド・イン・ジャパン・プロジェクトに10年来参画、 国内展示会からNY NOWのNIPPONSANへ続けての参加。言わばNIPPONSANというステージを作ってきたひとりでもあります。

―これまでNY NOW連続出展し、前回2月の展示会はお休み。その理由とは?

2つの理由があります。
1つ目は、当社の商品のマーケットを持っているのは、NYNOWに来る人たちなのか確かめること。そのために、3月にシカゴとノースカロライナで開かれた、別の展示会を視察しました。実際にNY NOW以外を訪れてみて、NYNOWが、我々にとって、相応しい展示会であると確信しました。
2つ目は、単純に「資金面」です。北米で広げるには想像以上に時間と費用がかかります。会社全体としてのビジネスにおいて、中国市場が動きそうな雰囲気でしたので、まずはそちらの市場を固め、それから再度北米に戻ろうと考えました。

―他の地域の展示会を視察することで、改めてNY NOWのように、多種多様な業種のバイヤーが集まる総合展示会は、全米でも他にはあまりないことに気付いていただけたと思います。
さて、北米カムバックでの北村社長の目標とは?

トランプ大統領に使ってもらうこと!そして受注が増えたときに、アメリカ国内での製造ができるほどにしたいと思います。以前NY近隣で加工ができる工場を探して、何軒かに直接メールをしました。そのうちの1件より返事があり、そこの親父さんとNYでの宿泊先のホテルのレストランでランチをしました。つたない英語にも傾聴してくれて…それっきりになってしまっていますが、いつか彼に製造をお願いしたい。
そして改めて、NYは世界へ発信できる拠点であることは間違いなく、ここでの経験や出会いを活かして、我々の目的を世界へ発信していきたいです。

―トランプが「まくらのキタムラ」を愛用し、ツイッターしてくれるよう一緒に考えましょうね。 現時点で誰よりもNIPPONSANの出展経験ある中で、出展前後での変化はありましたか?

当初は、みんな、初めての試みでした。すべてが手探りで、設営も汗をかきながら、またかじかむ手をこすりながら、あーでもないこーでもないと出展者皆でやりました。その分、何とか爪痕を残そうと、接客は必死になっていました。
ただ、 本当にそれがよいのか一考の余地はあります。金銭感覚や営業や売り上げに対する気持ちは多少マヒします。お金だけでいえば、国内の2倍は覚悟しておく必要があります。それらがかからないように、また効率よくするためには、ネットワークです。自分たちの目的のために、賢く活かすことを考える必要があると改めて感じています。

―北村社長のおっしゃる通り。NYは特に施工の規制が大きい上に、全てが日本の2-3倍の費用を想定しておくことは鉄則です。やはり多くの日本の出展者は驚きますが、かけた経費以上に変わる何かを掴めるのは、海外の醍醐味です。
例えば、出展経験で思い出深いことなどありますか?

向かい(たしかカナダ)の出展者から、米国内で流通させるためのネットワークの重要性について、いろいろ教えてくれました。最終日、お返しとして当社の枕を贈りましたが、大変喜ばれ、逆に彼らの商品をいくつか貰いました。そういったコミュニケーションは、海外ならではだなぁ、と実感させられたのが思い出です。

―そうですね、近くの出展者とのコミュニケーションは一番の情報交換の場。私もいつも近隣や素敵なブースの方に声をかけて、ネットワーキングをするようにしています。 さてもうすぐ次のNY NOWですが、改めて意気込みなどお聞かせください。

今までは自分たちの売りたいものを持って行っていました。「すごいでしょ」と。
ただ、そうではなく、バイヤーが欲しいモノ、探しているモノ、まずは見せようと思います。それを取掛かりとしてコミュニケーションを築き、その後、枕を提案していくスタイルに替えます。
なぜなら当社の枕は、北米のみならずどこの商品と大きな違いがあり、その上価格も異なるからです。
たとえば、スイーツを食べに来た人が、ステーキを勧められても選ばないように、それが、どれほどいいモノであってもその土俵には乗れないでしょう。我々の商品をきちんと理解する時間は、来場しているほとんどのバイヤーにありません。これには、多少の時間を要するかもしれませんが、やみくもにやるよりも、エンゲージメントは格段に高くなるはずです。実は昨年は、そのやり方を少し試したところ、すでに4度もリピートをしてくれる固定顧客に出会うことができました。ですから、今回は、まず米国へマーケットインをします!

―前回より展開しているジムナストミニシリーズは、NY NOWのメインバイヤーである層に響くアイテム。やはりNY NOWにはNY NOWの商材の層や価格相場があり、メイン商材につなげるためのフックとしてのミニシリーズ展開は、過去の経験から生まれたものです。

うまくいかないことばかりですが、我々のニーズは必ずあると信じています。今はまだ彼らが必要であることに気づいていない、知られていないだけで。
であれば、今は自分たちが頑張るしかありません。言語や商習慣の壁がありますが、いろいろな方の助けを借りながら、何とかそれを突破して、米国の方々へ快眠を届けます!

改めて出展者の声を聞き、我々も気が引き締まるインタビューでした。
最近、展示会へのニーズが下がっているのでは?と度々聞かれますが、やはり中小企業が米国にマーケットインするには展示会が今の所一番経済的にも、効果的でもあると考えています。 アメリカのみならず海外に出ることは大きな壁があります。しかし、こんなにも海外展開を身近に行える今、挑戦することは、 そのための準備や経験は、その一回の展示会のみならず、その後それぞれの血となり、肉となって貢献してゆくことは間違いありません。
今年も「暑い」NYの夏になりそうです。

LINE UP

  • "Made in Japan" in NYC

    工芸、デザイン界との幅広いネットワークを活かし、北米における日本製品の市場をリサーチ。アメリカにおけるクラフト事情から、2児の母として感じたアメリカライフなど掲載。Miya Hideshima
    NYマーケティングリサーチ担当

  • What's up in NYC

    NY市場でのビジネス展開企業のサポートや、飲食業界に精通。飲食業界の展示会やイベント、新店舗や卸情報など、「食」を通してニューヨークのトレンド満載なコラムを掲載。Kazuko Nagao
    NYローカルオペレーション担当

  • Challenge NIPPONSAN!

    NY NOWなど日本企業の展示会出展支援を行いながら、みずから世界最大のアメリカ市場参入に奮闘する日々世界最大のアメリカ市場に挑む日々をコラム連載。Shuko Koike
    GBPマーケットデベロップメント担当

  • Marketing NOW

    最先端のマーケティング戦略を実践、世界から注目のアメリカ。話題の企業や店舗は顧客獲得のために何をしている?ミレニアル世代・デジタル世代に受け入れられている理由をさぐり、現地からレポート。Eiko Fujiwara
    マーケティングコミュニケーション担当